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疲れたなどと言いながらも全然そんな風には見えないと突っ込みつつ森から抜け出した。
街道へ続く道を歩き、たわいもない話をしながら町へ向かうが、先程までいた森の方から誰かの視線を感じた気がし振り替える。
「誰も居ないよね」
突然の事に何かあったのとキョトンとしてきる相方になんでもないと告げ再び歩き出した。
──────
「結構離れてんだけど気付くなんて鋭いな」
森の中から二人を見てた俺。白いフード付きのローブを被り木の上に座り見てた。先程の魔物との戦いに興味を持ちワクワクしてる。
懐から紙束を取り出すとパラパラ捲り、“漆羽”の情報を読む。各正潔屋の情報が載ってる秘蔵の虎の巻だ。
若い二人組で、結成から僅か半年の間に死神を三人消している期待のルーキー。生い立ちは一切わからない。噂では謎の術を使うらしい。
「謎の術なあ…」
面白そうなチームだな、と思っていると突然背後から頭を殴られる。何事かと振り返ると黒いフードが付いたローブを着た相棒が立っていた。
殴ったのはこの際許してやろう。俺は今機嫌がいいからな。
さっきまでの出来事を嬉々として話し、次のターゲットはこのチームにしようと勝手に決め木を降りる。相棒はまたかとため息を付いたが気にしねえ、気にしねえ。
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