10人が本棚に入れています
本棚に追加
入隊してから二週間がたっているのだが
キリら新隊員は基礎基本を繰り返したたきこまれてきた
最初こそ慣れていないのか
規則をやぶるものや
根を上げるものも多数いたが
今では慣れたのか、そういうものはいなくなっていた
特にヨミやジャンはすでに10数回ハインによる罰則をくらっている
甲斐あってか、素行は激減したが
ヨミにいたっては学習していないのか、それとも故意なのか、規則をやぶることが多い
そして午前中失神するほど持久走に取り組んだのだが
午後の訓練でまた事件が
「やったぁ!次の訓練は剣術だぁ!」
訓練所へ移動中、ヨミは嬉しそうにはしゃぐ
「…午前中あんなに死んでたのにずいぶん元気だなヨミは」
「そういうジャンだって剣術は好きでしょ?キリちゃんだって」
「楽しそうにしていない…俺は与えられた訓練には全力を尽くす、そして強くなる」
「………暑い」
キリの言葉にギルが珍しくつっこむ
「む、ギル、なにか言ったか?」
「……何も」
「なんだかんだみんな剣術好きなんじゃん!よーしっ、今日こそ試合でギルを倒すぞ!」
「……8戦8勝」
「今日は勝つ!勝ぁつ!!」
ヨミの言う試合とは、訓練用模擬刀でどちらかが一本とるまで終わらない、かなりきつい訓練である
当初ギルに挑んだヨミは秒殺されていたが
日を追う毎にギルと打ち合える程までになっていた
「ついたー!よーし!今日は勝つ!」
「うるさいぞヨミ、静かにしろ」
キリが促す
「はーい」
最初のコメントを投稿しよう!