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「無闇に命を奪うなと…何回言えば気が済むんだ?」
ジン…という男がヨミを突飛ばし、キースの剣を自分の掌で受け止めた
剣は掌を貫通しており痛々しい
ジンは先程とはうって変わって空気中に殺気をとばしている
「ちっ…わぁったよ今日はもう辞めだ」
ズブリ
キースはジンの掌に刺さった剣を迷いなく抜くと鞘に納めた
『敵襲!敵襲!!!!』
!!!!!
外から聴こえる兵士の声
『敵襲!ジン隊長!マモン軍より敵襲を受けています!!!』
「ちっ…撤退だな」
キースはドアから走って出ていった
ジンは…
「…おまえたちを連れて…っ!!!」
ジンはキリとヨミを捕虜としてつれていこうと話しかけたが
それは遮られた
「いつか…お前らを殺す…!」
首のない母親の体を抱き抱え
憎悪で埋め尽くされた眼を向け
とてつもない殺気を放ってくるキリとヨミによって
『マモン軍のハインだ!生存者は出てこい!救援に来た!』
外から女の声が聴こえる
「くそっ、ハインか…厄介な」
ジンはそう呟くとキリ達を見つめる
「謝っても許してもらえるとは思っていない、悪いのはすべて俺達だ。だが仕方ないんだ、これは戦争だからな…命を捨てるなよ、少年」
そう言ってジンもドアから出て撤退命令を出す
「母さん…仇はとるよ」
「兄ちゃん!」
意識が薄くなるのをキリは感じた
意識がなくなるまでその憎しみは消えることはなかった
「生存者だ!人を回せ!!」
誰かが家に入ってくるのを薄れいく意識の中感じたが
キリは意識を失った
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