聞かせて

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ー 紫 「……なぁ」 ベッドの上、俺の服を脱がしにかかっとる奴に呼び掛けたら 「ん?」 動かす手はそのままに、返事だけしよる。 「なぁ、俺の事「愛しとるよ」 『好きか?』聞こうとしたら、それより先に答えてきた。 じっと顔見つめる俺の上で 手を止めて、やっと視線を俺に向ける。 人差し指の背で俺の頬撫でながら、優しい瞳して俺を見て 「そんなん決まっとるやろ。喰ってしまいたいくらいお前の事 愛しとるわ」 なんて、蕩けてしまいそうなぐらい甘い声で言う。
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