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ここへ来て何日過ぎたのだろう
薄暗い部屋には夜も朝もやって来ない
水に沈んでいる私は空気も食事も必要ない
私は死んでいるのだ
ただぼんやりと意識と視覚だけはあるので、毎日ここへ訪れる涼太を眺めて過ごす
涼太は私の死体を水槽から引き上げると真っ白なバスタオルで私の体を拭いていく
柔らかで暖かいタオルが優しく体をなぞる
時折、涼太の白く冷たい指が私の腕や頬に当たる
けれど、肌の柔らかさや、その繊細な感触に、何だか泣きたいような気持ちになる
そして、今日も新しいワンピースを着せられる
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