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涼太は問う 「生まなかった僕よりも生ませて捨てた彼女が大事ですか 寂しい貴方の隣で、苦しみ憎みながらも貴方を愛した僕よりも、知らない家庭で育った孤児が、我が娘だと仰いますか」 神田の視線が変わらない事に気付いた涼太は一呼吸置いてから付け足した 「馬鹿馬鹿しい喧嘩は止めましょう それよりも、僕の誕生日を祝ってください 貴方の長女と僕と三人でお祝いしましょう」 神田は顔色一つ変えずに眉を顰めた 色のない、嫌悪だった そして転がったままの私の体を指差して、それを捨ててきなさいと言って部屋を出て行った バースデーパーティーは今夜9時だ、と言い残して去っていく後ろ姿は、私に取引を持ち掛けた彼と同一人物とは思えないほど小さかった
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