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≪―――世界は君を歓迎している。世界は君を守ろうとしている。 ―――本当に消えることがないように。≫ 「…?」 ≪―――まぁ、いいよ。君は旅に戻れ。世界が君を望んでいる―――≫ 「―――え、あ、おい、ちょっと待て!まだ分からないことがあるんだ、まだもう少し――――」 引き留めたいが、引き留める術を見つけられないまま青の世界が閉じていく。 …俺の意識もまた…あるべき場所に帰ろうとしている。 (世界は…俺に何を求めているんだ…?) 疑問は誰に届かぬまま泡になって消えていく。 きっと、この思考も、あの青の世界も…全てを忘れてしまう。 (俺は……) ふわりと落ちるような感覚とともに…俺は消えた。
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