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あの日、僕は風邪をひいていた。
頭がぼーっとして、高い熱が出て、布団にへたり込んでいた覚えが、何となくある。
いつも昼寝なんて、したことがない僕にとって、昼間の布団の中の時間は、とても退屈だった。
ご飯だって、熱のせいで、食べられやしない。
それに、おかゆだし…。
別におかゆが嫌いな訳ではなかったけれど、あまり美味しいと感じた覚えもなかった。
本当は、布団から抜け出して、遊びに行ってしまいたいけれど、布団から出るなと言われていたので、ただぼんやりと、今日という日が過ぎ去るのを、ただただ待ちわびていた。
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