さらば。

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私の名前は水越ひと。 まあまあどこにでもいそうで、いなさそうで。 れっきとした一人の人間だ。 小学生のころ、とても楽しかった。 何をしても笑って、何をしてもばかばかしくて。 そんな日々が好きだった。 でも、卒業した。 いつかは誰もが卒業する。 そんなことは分かってた。 分かってたから私は中学生になった。 そこで、私は、何ともなく不登校になった。 不登校になって、1か月が経った。 忌々しい外の空気は吸わない。 ずっと部屋…、いや家の中にこもりっぱなし。 会話も不登校になってからはしたことがない。 家族は一生懸命にまだ心配してくれてる。 ごめん、まだ話したくないんだ。 ごめん、本当にごめん。 不登校になった理由なんて、私が知りたいくらい。 いじめられたわけじゃない。 学校が嫌なわけじゃない。 嫌いな人がいるわけじゃない。 だからこそ、わけがわからないのだ。 不登校になってから私はいつもパソコンの前にいる。 いつものアニメサイトと、いつもの動画サイトと、 いつものアダ○トサイトに行っている。 そんな日々がもう1か月。 言ってしまうとあれだが、割と悪くはない。 私は小学校の時皆勤だった。 一度休みにあこがれていた。 もしかするとその反動なのかもしれないなんて思ったが、 そんなことだったら私はとっくに休んでいるだろう。 家族構成は五人。 父、母、姉(大学1年次)、妹(小学2年生) 両親はもちろん、姉も妹もまだ私の心配をしてくれている。 滅多に家…、部屋からもあまり出ない私にとって、 一番会っているのは小2に妹くらいだろう。 早く帰ってきて、私にその日あったことを話してくれる。 何も話せない私に、話をしてくれる。 寝室も一緒だから、やはりこの妹が一番この1か月で接している。 ご飯のときはもちろん居間に集まって食卓を囲む。 姉も私に積極的に話してくれる。 何も話さない私に。 父がふと社会の話をしだすと、母が止める。 変な方向に行って、着地点を誤るからだ。 そんな私の不登校生活である。
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