甘い匂いに誘われて

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二人は一定の距離をあけて町を歩く 「私たちが”京都”に来て やっとここの暮らしになれた頃に、 非番ですることがなくてさ、町に出かけたんだ その時”ここ”で初めて佐和を見たんだ」 歩きながら、昔を思い出しながらゆっくりと話し出す総司 たどり着いた場所は甘味屋 「甘味屋?ですか?」 「うん。私は甘い匂いに誘われてここに来たんだ」 「私はここで何をしていたんですか?」 「ふふふっ佐和はね、」 何かを思い出すように小さく笑い出した 「なんで笑ってるですか!私何してたんですかっ!」 なぜだか笑われている私に動揺が隠せない 「佐和はここで、 あんみつを山盛りに食べてたんだよ 周りは驚いているのに気にせず、もくもくと食べてた・・・」 クスクスと笑いながら、佐和を見た
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