命令ゲーム

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平日には学校へ行き、休日には家でゴロゴロする。 そんな何もない毎日。 江崎 直人は退屈だった。 キーンコーンカーンコーン 授業終了を知らせる学校のチャイムが鳴った。 今日は月曜日。 一週間で一番辛い日。 休みまではまだ時間がある。 早く休みがこい。 直人はそんなことを考えていた。 まあ、休みがきてもやることはないのだが‥ 直人は帰り支度を整え、席を立った。 友達は少なくないが、みんな部活がある。 帰宅部である直人の帰りはいつも一人だ。 三階である教室を出て、階段をおりた。 下駄箱で靴を履き替え、門を出た。 家は学校から近い。 電車通学が面倒で一番近い高校を選んだのだから当然だ。 いつも通りの帰り道を通り家に着いた。 ポケットから出した鍵で玄関の鍵を開けた。 家には誰もいない。 父は直人が小さい時に病気で亡くなったらしい。 母は夜まで働いている。 毎日深夜まで。 自分のためでもあるとわかっているため感謝している。 親孝行したいとも思っているが、まだまだ何もできない。 玄関の扉を開ける途中で郵便受けが目に入った。 何か入っているようだった。 何か気になり、取り出すとそれは直人宛の小包みだっだ。
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