夢見る理

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?「何も変わらんよ…!!」 緑軍兵士「ッ!!!!」 緑軍兵士「ッぐぼ…!!!」 ……!! !!? 麋竺参謀長らが撤退行動に入ろうとした正にその時だった 草むらが小さく揺れたことに、緑軍の誰も気が付かなかったのだ 緑軍兵士「あがッ………!!!」 森林には場違いな騎兵 いや……将か…? ガサガサと音を立てながら現れる赤軍の歩兵 暗闇に小さく光る、深紅の甲冑に身を包む彼等 最早撃ち取ったと言わんが様に、一歩一歩ではあるが緑軍へと歩みを早める 赤軍将校「残念だったな……。我等も見落とすとこであったわ…」 深紅の甲冑に装飾を施された兜 暗闇でハッキリはしないが、かなりの上級将校だ 千将以上かそれ以下か 虚を付かれた緑軍の兵士は槍で馬上から串刺しにされている 槍は兵士を貫通し、地面に深々と突き刺さっている 赤軍将校「悪いが捕虜を取る気はない……。さっさと討ち取れい」 赤軍兵士「はぁぁッ……!!」 気の抜けた号令に合わせた赤軍の歩兵が向かってくる この森林地帯 騎馬の集団突撃を恐れることはないが……! 敵も我等の居場所を掴みにくいのと同様、我等も敵の進軍を手には掴めん… 先の対戦で面喰らったばかりではないか…… 麋竺「………」 笑みが出てくるわ… 緑軍兵士「参謀長ッ…!!!」 緑軍の兵士五十数人が数知れぬ赤軍兵士に対し迎撃体制を取る中、麋竺は緑軍の前に躍り出た 赤軍将校「ほう………」 赤軍の将校らしき騎馬将校が笑みを浮かべる なんだあいつは… ……… 闇夜でうまく見えぬが…… まさか… 赤軍将校の頭に巡る離散した敵軍の大将並びに幹部ら 月夜にあり、白いマントが微かに伺えた これはしたり きゃつは………上級将校か… いや…参謀級か 赤軍兵士「んだぁッ…!!一人突っ込んで来るぞ…!!!」 赤軍の先頭を疾走する槍兵 配給された深紅の甲冑揺らし、中級突撃槍を水平に構える
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