プロローグ

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無力 それが一番当てはまる 夢だってあったさ そりゃあオタクな俺にだって、夢見る少年の心はある 華のある人生を そう心から願っていた 「二番ホームにまもなく電車が参ります~」 ホームに佇み、雪に埋もれた線路を虚ろな目で見つめる 不思議なことに、恐怖という感情は湧かない 奇怪なもんだ まぁ、それだけ人生に未練なんざ無いと言いたげな俺 「……………」 こんな世界 こんな自分 「もうまっぴらだ」 「おいっ…!君っ!!」 「キャァァア!!」 悲鳴が聞こえた時には、俺は既に線路へ踊り出ていた スローモーションの用に流れる 二番ホームに入ってきた列車の運転手の驚愕した顔 ……………… ………… 悪いな ………………………………!
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