本当は舞台の脚本書いてたんだけど

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丹羽「天野さんって、手札の切り方が分かり易過ぎるんですよ。凄く素直な捻くれ方をしてる、と言うか」 天野「どんなだよそれ!」 天野「おっ。はい、ドローツー」 天野「ねぇ、今回勝てたら何か命令していい?」 丹羽「命令、ですか?」 天野「そう。で、丹ちゃんが勝ったら、俺が何か一つ言うこと聞いてあげるっていうの。どう?」 丹羽「嫌とは言いませんが…今日天野さんって」 天野「うん。まだ一回も勝ててない。でもいいじゃん、今回勝てれば」 丹羽「まあ、そうですが…判りました。それなら『綸言汗の如し』でお願いしますよ」 天野「フリーランスの地下パフォーマーにそんな地位ないって」 丹羽「後輩にとって先輩は絶対ですから。ああ、ドローツーお願いします」 天野「丹ちゃんそんなこと言えないでしょー。ドローツー返品。あ、えっと、さっきのもしりとりに入れていいのかな、じゃあ『出藍の誉れ』で」 丹羽「懲りませんね…はい、ドローツー。『歴史は繰り返す』」 天野「うわぁ、何かそれ腹立つな!」 天野「はぁあ、何でドロー累積OKにしちゃったんだろ」 天野「『過ぎたるは猶及ばざるが如し』」 丹羽「ふふ、罰ゲーム、考えておきますね。『人事を尽くして天命を待つ』」 天野「『月に叢雲、花に風』罰ゲームって!…何させる気?(笑)」 丹羽「『青天の霹靂』どうでしょうね…ウノです」 天野「くっそー、まだ負けないからな!『窮すれば通ず』ここでワイルドドローフォー!」 丹羽「天野さんらしいですね、それ」 天野「いい言葉でしょ。好きなんだーこれ。あ、色は赤ね」 丹羽「分かりました。『粋が身を食う』」 天野「『上を下へ』」 丹羽「『益者三友、損者三友』」 天野「『有卦に入る』」 丹羽「『類は友を呼ぶ』」 天野「類友って上手いこと言ったもんだよねぇ」 丹羽「そうですね」 天野「『分別過ぐれば愚に返る』」 丹羽「『瑠璃も玻璃も照らせば光る』」 天野「『類をも』…っと危ねっ、『累卵の危うき』」 丹羽「巧く躱しましたね…天野さんなら自爆してくれると思ったんですけど。『曲学阿世』」 天野「『石は流れて木の葉が沈む』でしょ、俺だってちゃんと考えてるんだから!」 丹羽「『昔取った杵柄』」 天野「『偕老同穴』」 丹羽「『面の皮を剥ぐ』」 天野「『苦肉の策』」 丹羽「『管を巻く』」 天野「『群鶏の一角』」
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