第二章 犯罪者にご用心

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第二章 犯罪者にご用心

    一 『昨日、東京都八王子市のアパートで、男性が鋭利な刃物で刺されて亡くなっているのが、近くに住む男性の知人の発見で明らかになりました』 「まあ、怖い。ここ、うちの近所だわ」  三井里子は、テレビのニュース番組を見て叫びました。 「ああ、うちの近所だ。まだ犯人も逮捕されてないんだろう。困ったもんだなあ」  三井洋二もこのニュースを見て、冷や汗を掻きながら、叫んでました。 「ったく、親父もお袋も、ギャアギャア騒ぐんでないの」  三井健二はそういって、テレビを消そうとリモコンに手を伸ばしました。
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