22人が本棚に入れています
本棚に追加
「驚きましたか? それは失礼しました」
犬はそういって頭を下げました。そして美菜の顔をペロッと舐めたのです。
美菜は思わず笑ってしまいました。ヌイグルミに舐められるなんて、生まれてから一度もなかったもんですから、何か可笑しくて、たまらなかったのかもしれません。
「さて、本題に入りましょう。美菜さんは、ストーカーに困っているって話を、棚橋から聞いたのですが、それは、いつ頃からですか?」
美菜は1ヶ月前からだと答えてくれました。
「その頃、何か変わったことありませんでしたか?」
「私、この町に引っ越してきたばかりだから、何も」
その時、シェパードはある事に気づきました。そして、その犯人は、ご近所にいるのかもしれないと。
「ねえシェパード君」
「ハスキーと呼んでください。説明書にもそう書いてあったでしょう」
最初のコメントを投稿しよう!