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説明書と聞いて、美菜は急いでA4版の紙を取り出しました。見ると、一番上に小さく、『ハスキー』という名前が書いてあるではないですか。
「ハスキーか、変な名前」
美菜は思わず、クスッと笑ってしまいました。それを見てハスキーは、ムッと来たようで、スタスタとどこかに行ってしまいました。
怒らせてしまったなと、美菜はその時、思ったそうです。
六
次の日、美菜は仕事に向かうため、家を出ようとしました。とその時、ワンワンという鳴き声と共に、ハスキーが現れたのです。
「ゴメンね。仕事には連れていけないの」
美菜はペコリと頭を下げて言いました。すると、ハスキーは言いました。
「あなたの鞄につけて運べば、怪しまれる心配はありませんよ」
と。
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