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「あのう、今何時ですか?」
「えーと、9時10分」
やっばと思った美菜は、エレベーターも待たずに、急いで階段で降りていきました。
七
階段を駆け下りると、美菜は急いで外に出ました。
「何で、そんなに急いでいるんですか?」
ハスキーが訊ねると、美菜は、電車に間に合わないからだと説明しました。
「それを乗り遅れると、大遅刻なの。だから、遅刻したらやばいと思って。ゴメンね」
ハスキーはそれを聞いて、ニコッと笑いました。何か起こったんじゃないかって心配になっていたからです。ま、その心配も、取り越し苦労だったのですが。
「さ、急がないと」
美菜は駆け足で駅へと向かいました。
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