第一章 ストーカーにご用心

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「あのう、今何時ですか?」 「えーと、9時10分」  やっばと思った美菜は、エレベーターも待たずに、急いで階段で降りていきました。     七  階段を駆け下りると、美菜は急いで外に出ました。 「何で、そんなに急いでいるんですか?」  ハスキーが訊ねると、美菜は、電車に間に合わないからだと説明しました。 「それを乗り遅れると、大遅刻なの。だから、遅刻したらやばいと思って。ゴメンね」  ハスキーはそれを聞いて、ニコッと笑いました。何か起こったんじゃないかって心配になっていたからです。ま、その心配も、取り越し苦労だったのですが。 「さ、急がないと」  美菜は駆け足で駅へと向かいました。
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