第一章 ストーカーにご用心

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 するとそこに男性が一人倒れていました。その人を見て、美菜はあっと思いました。隣に住む男性だったからです。 「何で?」  美菜は不思議でたまりませんでした。彼がストーカーする人だとは思わなかったからです。でも、彼の手に持っている手紙を見た瞬間、凍り付きました。犯人が彼だったという事に。 「なぜ、私にこうまでしてイタズラをするんですか? あなたに嫌われるようなことしていないのに」 「していない? 馬鹿言っちゃいけないよ。俺はお前のせいで彼女に振られたんだ」 「はあ?」  美菜はますます、意味が分からなくなってしまいました。だって、この人の彼女には一度だって会ったことはないし、振られたなんて。 「言いがかりにもほどがあるじゃない」  美菜は思いっきり彼のお腹を蹴りました。それがとても痛かったらしく、彼はうずくまってしまいました。
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