第1章

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「…何だよあいつ、嘘つき崎村」 あのあと崎村先生は… 「今日は教えられないわ、また今度、Hしてくれたら考えてあげてもいいわよ」 そう言いのこし崎村先生は去っていった。 もう一生あいつからなんか情報聞かないし。 俺はあのあと崎村先生が置いていった金と俺の金を合わせてホテル代金を支払い外にでた。 「それにしても寒いな…」 早く帰ろ。 俺はラブホの駐車場に停めてある自分の黒い車に手に持っているボタン式の鍵を向けてボタンを押した。 バタン カチャ 車内の運転席に腰を下ろしドアを閉めシートベルトをしめた。 「さてと…」 俺はそう呟きエンジンをかけ車を走らせた。 「明日のお天気です。明日は…」 車内にはラジオの天気予報が流れている。 俺は基本音楽はあまり聴かない。 けど前のこの車内はいつも明るい音楽が流れていた。 助手席にはいつも花音が乗っていて当たり前のように毎日この車で音楽を流して鼻歌を歌っていたから。 『フフフ~ン、フフフフ~』 『クスッ…お前音痴か?』 『音痴じゃないもんっ!』 そんな花音をいつも隣の運転席でからかっていた俺。 でも今は… 「お天気予報でした。次は…」 助手席は空間で明るい音楽なんか流れていない寂しい車内。 俺は指定された場所に車を停めて降りた。
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