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「…ダルい。」
俺は、裏庭にある小さなベンチに座り、隣にある販売機で買った缶コーヒーを一口啜った。
昨日、由貴人兄につられて酒なんか飲まなきゃよかった。
お陰で頭がすげー痛い…
「はぁ…」
俺は、ため息をついたあと、もう一口コーヒーを啜った。
トントン
啜った瞬間、誰かが俺の肩を二回、軽く叩いた。
後ろを振り返ると、制服をピシッと着て、無表情で立っている女子生徒がいた。
こいつ…俺のクラスの生徒、だよな…?
俺は、慌てて女子生徒にニコッと作り笑いをした。
「どうした?」
すると、女子生徒はニヤッと笑ってこう言った。
「あたしに作り笑い、要らないですよ?……三宅花音の……お兄さん。」
「…ぇ…」
何で、知ってるんだ…?
学校の奴らには誰にも言ってないはず…なのに…
俺の体は一気に震え上がった。
すると、女子生徒は俺の隣に座って足を組んだ。
「あたし、お兄さんのことなら何でも、知ってます。」
「…早く教室に戻らないと授業、遅れちゃうよ?」
俺は、作り笑いをしながら女子生徒の話を逸らして、早く教室に戻らせようとした。…けど、
「フッ…お兄さん、お話を逸らさないでもらえますか?」
女子生徒は、鼻で笑ってそう言った。
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