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俺の名前は霧矢燈(キリヤアカリ)。日本に住む中学三年の普通の人間だ。
俺は小学四年の時に親を殺された。俺が学校に行ってる間に殺されたらしい。
俺の父さんは日本を代表する企業の社長だった。金に執着心が強く、来る日も来る日も仕事仕事でろくに遊んでもらった事がない。
だけど母さんはとても優しかった。俺が学校から帰ってくるといつもおやつを準備して待っていてくれた。
「りーくん、おかえり」
いつもそう言って迎えてくれる母さんが俺は大好きだった。俺の全てを包み込んでくれるあの腕が大好きだった。
でも母さんは体が弱かったから、遊んでくれたのは爺ちゃんだった。
遊ぶと言っても空手や柔道などの稽古だったけどな。
「ほら燈、そんな事じゃ母さんは守れないぞ?男なら強くなれ!」
それが爺ちゃんの口癖だった。俺は母さんを守るために爺ちゃんと遊んでたのかもしれない。
そんな毎日を送ってた俺は当然学校にも通っていた。そんな時先生が俺に言った。
「霧矢君!アナタのお父さんとお母さんが…」
先生は泣いていた。まだ幼かった俺には、なぜ先生が泣いていたのかわからなかった
爺ちゃんが学校に迎えにきてくれて先生から話を聞いて泣いていた。そのまま俺と爺ちゃんは街にある病院に向かった。
病院につくとそこには交番にいるような警察官と、いかにも『刑事さん』らしき男2人が待っていた。
俺と爺ちゃんは刑事達に病室まで案内された。
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