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ロシアとパンダの首を刀で跳ねてアジアはアフリカを見つめた。
「エクセレント。試用期間も過ぎた。今日からアジア…お前は正社員だ。」
「どうも。」
アジアは、日本刀にこびり付いた血をタオルで拭き取りながら答えた。
アジアは、ロシアとパンダの死体を見つめて今にも二人が起き上がって拍手をして、ようこそ我が社へと笑顔を向けてくれる錯覚を起こした。
しかし、大勢の死体達はピクリとも動かずに始末屋の女が引きずって行く。
「まぁ、良くロシアも全核のスパイだと分かったな…。」
「え?ロシアさんスパイだったんですか。」
「おい、おい、だから殺したんだろ?」
「違いますよ、ただパンダさん殺そうと思ったらたまたま一緒に殺しちゃっただけです。」
アフリカは、アジアを気味悪そうに見つめて
「今晩は、タイまで飛んでもらうから、ヘリで空港まで行ってくれ。」
と言い残してサッサと工場を出て行ってしまった。
「分かりました。」
アジアは、アフリカの小さくなった背中に一礼して刀を鞘に戻した。
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