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ずさんに置かれた洋服の束から少女は適当に洋服を引っ張り出して着た。
下は下着姿のままでキッチンに立ち米をとぎ始めた。
「あのさ…君、名前は?」
「ひどい!妹の名前も忘れたの?っていう設定ってわたしが決めたの。生き別れた兄と妹。そして…某サイトで運命的な再会を果たしてわたしは、お兄ちゃんに恋をする。いい感じでしょう?」
炊飯器のスイッチを押して少女は無邪気に笑う。
「ふ~ん…そっか、君は、あのサイトからのお客様なわけだ。」
「丁寧に、住所まで書いてあったし、玄関の扉は鍵がかかってなかったしね。不用心だぞ。でも、お兄ちゃんの寝顔見てたら惚れちゃった。」
「で、君の名前は?」
「タイ!よろしくね。」
「アジアとタイね。よろしく。」
そして…二人の共同生活が始まった。
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