出会い

5/6
222人が本棚に入れています
本棚に追加
/127ページ
『国語の教科書忘れてきたから蒼に借りてくるね』 『うん。行ってらっしゃーい』 私は隣のクラスの蒼の元へ行った。 蒼の姿を探す。 いない…… どうしよう。 『邪魔』 『ごめんなさい』 そう言って顔上げてみると高梨悠真だった。 ゲッ 『蒼に用か?』 『まぁね。蒼知らない?』 『さぁ?』 『じゃーあんたでいいわ。ちょっと国語の教科書貸してくれない?』 『何で俺が?』 『私ちょー困ってんの。困ってる人助けてくれたっていいでしょ?』 『嫌だね。』 やっぱりこいつに頼んでも無駄か…… でもこのクラス知り合いいないんだよなぁ。 『里穂、どうしたぁ?』 この声は……… 『蒼ーっ国語の教科書貸して』 『また忘れたのか?』 『またって言うなっ』 『はいはい。ちょっと待っててな』 蒼は教室に入って行った。 『よかったな。蒼がきて』 『もうあんたに何にも頼まないわよ』 私は高梨悠真を睨みつけた。
/127ページ

最初のコメントを投稿しよう!