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──データ登録完了。ヨウコソ、魔法使イノ皆様。
「ハイ、これで完了! お疲れ様。設定を新たに変えたい時はシナリオ──『ストーリーモード』をする際に変えられるよ。まぁ指示があるからソレに従えばいいかな」
この空間内だけ僕達は本当に魔法使いになっている設定の様で設定登録の際に決めた呪文を唱えると実際に放つ事が出来る上に、精霊や騎士(?)的なものも召喚出来るんだって! しかも呪文を放っても建物はビクともしない凄い設計!! これには魔法が使えない大王やバンダナも感動している。
ただデメリットとして…、設定したキャラクターを演じなければ呪文の効果が半減になるのだとか。だからマホロアは出不精だけどやる時はやるシッカリ者の"真幌 悠"として。ドクは長年魔法使いとして過ごしてきた貫禄がある"サイエンシス=ドターク"の役として振舞っているんだ。
「何だこれマジ楽しい」
「エット…妖花(アルラウネ)! わぁあお花だ!」
「フム…。魔法使いというのは物を浮かせる事も容易いのだな」
図書館をモチーフにした施設内を散歩していると、ストーリーの名前がいくつか書いてある色鮮やかな本がヒッソリと置かれていたのが目に付いた。
(何だろ、コレ)
『世界時計24時(ワ-ルドタイム・トゥエンティ-フォ-)』
『ハンプティ・ダンプティ』
『エール・ド・クール』
『×××,×××,×××』
『×××,×××,×××』
最後の2冊の背表紙は文字が掠れて読めなかった。あぁもう気になる~!! こうなったら触りだけ見ちゃお…。
「何してるんですか?」
「ワヒャア!? あ、何だタランザか…」
「ここでの私は"八雲 絃"なのね。役になり切らないと魔法の効力みたいなのが半減されるってマホロアが言ってたでしょ。君は確か…」
「ゴメンゴメン。僕は"星乃 桃矢"だよー!」
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