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そのあと村の人たちに挨拶をし、鍛冶屋に帰ってきた。
ガー「そんじゃ早速実力を見せてもらおうか。」
今の俺はタンクトップ+スウェット(のようなもの)でとても動きやすい。
さっきガーが買ってきてくれた。
「わかった。
素材の準備から始めるから結構時間が掛かる。
気長に待っていてくれ。」
俺は鍛冶台の上においてあった鉄を釜の中に入れて熱し、不純物を取り除く。
鉄は融解温度が高いので、不純物を溶かす程度の温度で温めると固体のまま残っていたりする。
中から玉鋼になった鉄を取り出すと、ちょうどいい大きさになるまで形を整え、半分に切ってそれを重ね、また熱する。
取り出した鉄をまた打って長方形にする。
それを半分に曲げて重ねる→長方形するという行為を20回ほどする。
そうして何層にも重なった鉄を刀の大きさまで細長くする。
後はこれを刀の形にするだけだ。
刃を薄くするために、刀特有の曲線を出すために、繊細に、力強く、激しく、何度も何度も鉄を打つ。
そうして出来上がった刀の表面の酸化鉄を全て剥ぎ落とす。
金属の光沢が出てきた刀に泥を塗り、熱して、冷やす。
水から出した刀は泥を塗ったため黄土色になっていた。
「あとはこれを研げば完成だ・・・が今日は疲れた。
後は明日にしてメシを食べよう。」
ガー「あ・・・あぁそうだな。」
ガーがなんか驚いた目でこちらを見ていたが、何でだろう・・・。
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