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「あァ?」
対してザシャは至極面倒臭そうに脚を上げ、少年の腹を蹴る。いかにもやる気のなさそうな一撃だったが、それでも少年を黙らせるには充分な力だった。
「バァァァカ。サムライでもなけりゃ生身で竜騎兵に勝てるかっつーの」
竜騎兵に生身の人間は勝てない。
それは竜のような鉄の塊が空を飛べる理由と同一だった。
異端の大学教授G・Gが発見したG因子とその利用技術により誕生した竜騎兵は、重力の働く方向を上に設定することで、『上に落ちて』飛行する。
重力を強め加速もできる。打撃力や重量の増幅も可能だ。
「まあ、俺様今超機嫌いいし?クソチビに構ってる時間もないし?クソチビ相手に弾も剣も勿体ねーし?」
ザシャは少年の足首を踏みつけた。それと共に、徐々に重力を増幅していき、
「ぐああああああッ!?」
「特別に足2本で見逃してやっかなァ!ヒャーハッハッハッハァ!」
骨の潰れる不快な音と共に少年の足首を粉砕した。
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