崩壊しかけた世界の中で…

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少年は生きる為に がむしゃらに走った。 走り、走り、走り続けた。 走り着いた所は 小さな湖だった。 敵も味方もいない 小さな湖だった。 そこで少年は出会った。 自分とそう歳の変わらないであろう 少女と。 少年は敵だと思い攻撃しようとした。 でも、 できなかった。 見惚れたのだ。 少女は美しかった。 それほどまでに。 何をしようとしていたか わからなくなる程に。 そして少年は おそるおそる 少女に近づいた。 すると少年を何かが 攻撃してきた。 少女は武装は していなかった。 でも攻撃してきたのは 少女だとわかった。 少女の瞳には 怯えと敵意が 感じられたから。 少女は 適応者だったのだろう。 少年はそれでも 近づこうとするのを 止めなかった。 少年は与えられた武器を 全て捨てた。 少女は訳がわからなかった。 自分を守る為に、 近づくものを攻撃してきた。 しかし、今度の相手は 武器を捨てた。 そのまま近づいてくる少年を、 攻撃することは できなかった。
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