5、鏡に変身したよー。本当だよー。

1/1
前へ
/24ページ
次へ

5、鏡に変身したよー。本当だよー。

 ガバッ。  目が覚めたよ。  今、朝の6時。なかなか僕の体内時計は役に立つらしい。  2階から、てってけ階段を下りて行き、モーニングコーヒーを縁起の良い7杯飲み、ご飯は冷蔵庫を空けたら昨日外にいたヘビを捕まえていたので、皮を剥いで七輪の上で一時間ぐらい焼いて食べました。お腹一杯、夢いっぱい。  ご飯を食べた後、鏡を見ながら歯磨きをしていたら、閃いたのよ。僕は。今日は鏡になろうって。  早速出かけることにしたよ。すごいでしょ。  ガチャ。玄関を開けたよ。  ガチャ。門扉を開けたよ。  ガチャ。自転車の鍵を開けたよ。  ガチャ。自転車にまたがりお出かけでーす。  ガチャ。本屋さんがあったので、自転車降ります。  ガチャ。ガチャガチャがあったので、買いました。  自動ドアを開けると、本屋さんにはたくさんの、人々がいました。  僕は目立たない場所で変身しました。  ピッカピカー。はいー、僕鏡ー。誰が何と言おうと。 「あら、こんな所に鏡発見。誰もいないわね」  おうおう、お婆ちゃんだねー。結構優しそうだ」  ブチ、ブチ、ブチ、ブチーーー。 「ほっほっほっ」  このお婆ちゃん鼻毛抜いたよ。してやったりの顔で。あ、鏡に鼻毛つけやがった。  いつもながら人間は奥が深いね。  お婆ちゃんはすっきり顔で去って行った。  あ、店員らしき人が僕に気づいた。まずい。  僕は店内の光を反射させ、店員の目に向けた。 「ま、眩しい」  今がチャンス。  僕は変身を解いた。そして、お店で小説を買い家へ帰った。  今日もいい経験をした。  窓を開けた。澄んだ空気が私の心に懐かしい情景を運んで来た。  僕は昔を思い出しながらぐっすり眠った。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加