悪夢と真実

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その後すぐに錬也の母さんの部屋の前に着く 「いいか翔梧、覚悟しろよ?」 少し強張った表情で翔梧に確認をとる 「え…何で確認?つか、何の覚悟が必要なの!?」 「ま、中に入ればその意味が解るさ」 そして部屋のドアを開ける 「うわっ!めっちゃ散らかってんじゃん!!」 「ったく、相変わらず汚いな…この部屋は。」 でも散らかってるのも当たり前… 女手1つで俺を育ててくれているから、忙しくて掃除をする暇なんてある筈がなく 母さんは、帰って来たら寝てすぐに出掛けるのを繰り返していて、掃除をするのは俺の日課に近かった… 「ま、でも錬也が言うほど覚悟ってのは必要無いんじゃない?」 辺りを見渡して入る 「あ!バカ!!」 「え?」 急に大きな声を出した錬也にキョトンとする翔梧 すると ガン!!!!! と勢い良く上から大きなタライが落ちてきて翔梧の脳天に直撃する 「ぐひゃ!?」 見事に喰らい倒れる 「大丈夫か?」 「ッ~!!」 言葉にならないほど痛いらしい 「だから覚悟しとけって言ったのに」 「そういう事なら早く言えよ!思いっきり喰らっちゃったじゃん!!てか何でタライなんかが落ちてくるんだよ!?」 「最初はただの泥棒用かと思ったけど今考えてみれば、政府にいつ素性がバレるか分からなかったからなんだろうな。侵入者用のトラップがそこらじゅうに設置されてるんだ」 「気を付けるよ…」 と言いながら洋服入れのタンスを開ける 「お前バカだろ?」 「?…!?」 タンスの中からビックリ箱の要領で作られたと思われる、ボクシンググローブのロケットパンチをもろに喰らう 「ぶへっ!」 よろけた後ろの方の足元にはビー玉が大量に転がっていて転ぶ 「ぐほぉ!?」 転んだ拍子にどこかのスイッチを押してしまい、天井から竹槍が勢い良く迫る 「危っないな!!!!!!」 これはギリギリで避けれた 「そういやお前、通信簿に『人の話を全然聞かない』って書かれてたな」 「な、なんで知ってんだよ!!」 「お前には関係ないことさ」 「いや!関係あるよ!!むしろ俺しか関係ねぇよ!!!!」
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