悪夢と真実

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しかし銃弾は結花に当たらずに空をきった それは錬也よりも先に紫乃が動いて、結花を抱きながら避けたからだ 「キャ!」 「結花……大丈夫?」 「うん!ありがと紫乃ちゃん♪」 「ちぃ!」 再び構える佐々川 「させるか!!」 構えた直後に錬也が佐々川の手を思いきり蹴り、拳銃を離させる 「っ!?久我、貴様ぁ!」 「今だ行け!翔梧!!!!」 「うおぉぉぉぉぉ!!!!!!喰らいやがれ!!」 突進するように懐に入り、佐々川の顔面に拳を叩き込む 「ぐおっ!?」 勢い良く転がる 「ハァ…ハァ…思い知ったか!クソ教師!!」 「こ…の、クソガキ共がぁぁぁぁぁぁ!!!!」 血相を変えて、服の中から更に拳銃を取り出す 「……」 すると錬也達の後ろに居た筈の紫乃がいつの間にか佐々川の後ろで木刀を構えている その時、よく目を凝らすと紫乃の周りに微かに紫の閃光が見えた 「(紫の…電気?)」 「あれ?紫乃ちゃん!?さっきまで隣に居たのに」 「どうなってるんじゃんよ?」 「神坂!貴様まさか…」 驚きながらも急いで紫乃に銃口を向ける 「…………これ以上好きにはさせない…」 そう言うと、見たこともない速さで拳銃を木刀で高く弾く 「………降参して」 木刀を突き付ける 「ち…分かった降参だよ降参!!」 手をぶらつかせる 「やけにいさぎが良いな」 「へ、無理な戦いはしねぇだけだ…」 「じゃあそのままじっとしとけよ。翔梧、縛れそうな物を探してくれないか?俺達で見張るからさ」 「分かったじゃんよ!」 「頼んだぞ(そらにしても、さっきの紫の閃光は…)」 佐々川を見張りながらも隣にいる紫乃をチラ見して考える
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