悪夢と真実

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「ま、その話しは一旦終わりにして!明日からの事を決めるじゃんよ」 気を引き締めた翔梧が俺を見てくる 「そうだな…それじゃあ一週間の目的を決めておくか」 「目的?」 結花が首を傾げる 「つまり、一日ずつの目標を決めるんだ。例えば…『一日目は近くの子供達を助けて、安全な場所を造る』とかな。ついでに俺達の隠れ家も欲しいな…」 手近にあったノートに書く 「何で?ここじゃダメなの?」 「向こうに俺の事が知られている以上、この家に居るのは良くない。必ず捜索に来るだろうな」 「そっか~、そうだよね~」 「ま、そう言う事だ。つか一日目の目標だけど、今俺が言ったのでも良いか?他にやることが有ったら言ってくれよ?」 皆の顔を伺う 「特に異論は無いし、一日目はそれで良いんじゃん?」 翔梧が同意する…それに合わせて結花と紫乃も頷く 「分かった、じゃあ明日はそうしよう」 そう言って不意に外を見ると、夕日がキレイなオレンジ色になっていた 時間が気になり時計を見る… 時刻はあと15分で五時になる所だ 「じゃあ明日からの事もあるから、一旦家に戻って仕度をしてまた来てくれ。あ…そうなると今日は俺の家に泊まるしかないか…」 「いいじゃんか♪そうしようぜ!!」 ノリノリの翔梧 「お前なぁ、少しは緊張感を…」 と言いかけたとき… 空気が変わった…いや、そんな生易しい物ではない 言うなれば、ドス黒い『殺気』だ 「ッ!?」 反社的に殺気が放たれた方を向く 「カッカッカ!けっこういい勘してるわいのう!!さてはお前がベルセルクのガキじゃな?」 殺気を放った人物は、美少年と呼ぶに相応しいような顔立ちをしており、リンゴをどこぞの死神の様に食べながら錬也を指差す 「誰だお前は…?人の家に勝手に上がり込みやがって」 男を鋭く睨む 「カッカッカ!そう怖い顔するもんじゃないわい!我の名は『アテナ』。そして今回の計画における危険異能者・反乱分子の処理部隊『クロノス』のNo.4じゃわいのう」
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