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「神楽武司。趣味は音楽鑑賞。よろしくおねがいします。」
「松田テイトといいます。中学では剣道部でした。よろしくおねがいします。」
「ま、松谷隆信…です。えーっと趣味は読書です。よろしくおねがいします。」
「渡辺理沙です。趣味で弓道をやっています、あっ今はちょっと怪我してて出来ませんけど。うーんまあそんな感じでよろしくおねがいします。」
「…あれだな、シンプル最高。」
「触れないと言う選択肢をやっと覚えたのね。残念。」
「中学の時の自己紹介とか自意識過剰野郎だったしな。」
余計なお世話だ!あと黒歴史を引っ張りだしてくるのマジで止めて。
「つか、理沙のスキのある女アピールなんなの?」
「うっさい、これでもあがり症なの!」
「へぇ、ハジメテキイタナァ。」
「神楽!」
この二人は本当に仲がいい。付き合ってる訳ではないと思うんだけどそれにしたってこの夫婦っぷりは目に余る。
「テイトくん?」
「なに?松谷君。」
「あー、僕は皆にまっつんって呼ばれてるから。」
「僕の名字も松田なんだけど…。」
「あ、そうか…。」
松谷君は考えこんでしまった。
「テイト、どうせまっつんなんて呼ばれた試しがないんだからいいじゃない。」
「まあ、そうだけどさ…。」
理沙の言う事はもっともだけど、テイトって呼ばれるのも不本意だったりするわけで。
その様子を見て声を上げたのは神楽だった。
「はい、決定。松谷君のニックネームはまっつんになりました。You copy?」
「…I copy。」
多数決負け、三人組の利点はこう言う所。欠点はさっきみたいにぼっち感を強く味わうこと。
どうでもいいことなんだけど。
「で、まっつん何かあった?」
「…いや、このタイミングで言うことじゃないかな。」
「まっつん、気になるじゃん。」
「神楽の言う通りよ、まっつん。」
「じゃあ、あの…。神楽さんと理沙さんは付き合ってるんですか?」
それ訊いちゃうかまっつん!理沙が怒り出すのが目に見えてる。
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