旅の再開 ~集う英雄~

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理沙は少し悩んでから答えた。 「うん、付き合ってるよ。」 「は?」 思わず聞き返したのは僕だ。 「今朝、高校に入学するのを機に告白した。」 「うん、告白された。っで私はOKした。」 恥じらう様子もなくそんなにサラッと言っちゃうか。 いや、理沙は男友達くらいの感じで恋愛対象とかじゃ無かったけど。 僕の驚いている様子は二人にも伝わったようだ。 「テイトなに驚いてるんだ?」 「神楽と私が付き合ったって、三人の…あ、四人の関係が変わる訳じゃないしさ。」 そんな事言ったって気を使うよ! とは言え、理沙を神楽にとられたってイメージでもないし。 そもそもこんな話を聞いても理沙に恋愛感情の欠片も起きないし。 なんだ、この感情?孤独への恐怖か何かに違いないんだけど。 彼女作って青春を謳歌してぇ!みたいなモヤモヤしたこの気持ちはどう発散したらいいものか。 「そうか、ビックリしたけどおめでとう…。でいいのかな。」 とりあえず、二人を祝福してからゆっくり折り合いを付けることにしよう。 そう思って取り敢えず答えた。 放課後になると、部活の勧誘が激しくなる。 とりあえずは、縦のつながりを作るため一年生の内は何らかの部活に所属するのが、この高校での慣わしだそうだ。 理沙は弓道部。神楽は軽音楽部にさっさと決めてしまった。 僕はと言えば剣道部と決めていたのだけど。 「剣道部?一昨年無くなったけど?代わりに柔道部は出来たけど。」 うん、現実はそうそう上手く行かないものだ。 剣道は道場で習う時間を増やせばいいし、問題はないか。 だったら文化系でもいいか。 どんな部活があるか、一覧表みたいな物はあるんだけど実際に見てみないとゆるさが分からない。 とりあえず、文化系の部活が集まる特殊教室棟の方に行って見ることにした。 漫研、オカ研、文芸部、手芸部に吹奏楽部、軽音楽部。 楽器が出来ないから、吹奏楽部と軽音楽部はないな。そもそもゆるく無いし。 サブカルに強そうな漫研と文芸部はちょっと避けたい。 残るはオカ研と手芸部か。 よし、この二つで先に勧誘してきた所に入ろう。 そう思って、僕はハタッと立ち止まって回りを見渡した。
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