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実はダリル、こう見えても美食家だ。
本人は認めてはないが…
そのため、旨い物には目が無い傾向にある。
特に、ロゼッタから調理法を習い始めてから、その傾向が強くなったようだ。
そのダリルが虜になる旨さ。
絶滅危惧種になったのも、その辺が原因なのかもしれない。
実は北の地では知られてないが、フォルポトロスの肉は高級食材として知られている。
そのため、毎年多くのハンターがフォルポトロスに挑み散っているのだ。
「確かに旨いねぇ。
けどさぁ。
絶滅したら、二度と食べられないんだよ。
良いのかい」
そう、ロゼッタに諌められる。
「ふむ。
そうだな。
善処しよう」
呟くように告げるダリルだった。
一方、カリンだが…
話へ加わることなく、夢中で肉を食べているのだった。
食事を終えると直ぐに移動を開始する。
此処で解体したため、血臭が漂っているのだ。
レンビギなどがうろついているのを、さっきから何度か追い払っている。
レンビギは、この地に元々生息していた種だ。
そのため、不要に狩る必要はない。
なので、追い払うに留めた訳だ。
無論、血に惹かれた獣が現れるような所で寝れる筈もない。
そのため、街道まで移動したのだった。
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