ハント2

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一夜が開け、一行は街道を南へ向かう。 グーモッタが加わり、移動速度は落ちたように見える。 だが、実際には移動速度は上がっていた。 大量の荷物をグーモッタが受け持ち、ダリル達の荷は遥かに軽くなっている。 また、カリンの疲労回復に使用していた休憩時間が格段に減ったのも大きい。 以前のカリンは、栄養不足の発育不良をおこしていた。 ある程度鍛えてマシになったとはいえ、まだまだ体力不足なのである。 そんな彼女も大量の荷物を持っての移動である。 疲れない筈もない。 そのため、多くの休息時間を余儀なくされていた。 それがグーモッタの加入で軽減されたのだ。 トータルでは移動距離が伸びているのだった。 そんな感じで歩みを進め、3日後の昼過ぎに街が見え始めた。 此処の街は健在のようだ。 街へ辿り付くと、ランクの高そうなハンター達が何人もいることに気付く。 話している言葉が南部訛りなので、南の国から来たハンター達なのだろう。 ダリル達は気にもせず先を進む。 ギルドに辿り着き、グーモッタを厩舎へ預ける。 預かり賃は掛かるが、面倒を見てくれ、盗難も防止してくれる。 小金をケチって盗難に遭うよりは余程マシだ。 ダリル達は、グーモッタから納品する物資を降ろし持つとギルドへ入るのだった。 納品所は厩舎からの入り口に隣接して設けられていた。 厩舎まで荷を運び、そこから搬入する者も多いのだろう。 取り扱いの窓口も多く設けられている。 よく見ると、こちらとは反対側でも納品カウンターがある。 あちらは徒歩のハンター達が納品しているようだ。 入り口から入ると、係りの者が番号札を渡してくれる。 フィブスのギルドのように、受付で番号札を貰わなくても良いようだ。 番号札を受け取り暫く待つ。 前のハンター達は余り良い成果が上げられなかったのだろう。 直ぐに納品が終わり移動して行った。
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