「血文字」

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嘘のない言葉を吐くと、その瞬間、 「詩」になって流れてく。 詩? 違う。 そんなふわふわして、無責任で、傲慢で、気取ったものじゃない。 「血」だ。僕の血。 赤黒くって、サビ臭くって、重苦しくて、醜悪で、女々しい水。 だけど、偽物じゃない。 僕自身そのもの。 それを愛せないから苦しみ続けてる。
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