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もっと静かに波が聞きたくなる。
バックからハンカチを取り出してその辺に停めてある車のミラーを見ながらある程度顔を整えてから、近くのコンビニに入った。
目的はメンソールのタバコとビール。
荒くれた心に効く薬。
袋をぶら下げてコンビニを出ると道の向かい側の煉瓦造りの倉庫に向かう。
倉庫の横をすり抜けるともうそこには街灯はなく、海に沿ってコンクリートの堤防が続いている。
「うんしょっ…と。」
スーツにヒールという動きにくい格好で堤防によじ登ると海に足を投げ出す様に座った。
月が…キレイだ。
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