~第零章~

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『あ…助かったぁ』 桜華は声の主を探すように辺りを見回すが姿は見えない。 するとまた直接鼓膜に響くように男性とも女性ともわからない声が聞こえる。 【落ち着きなさい人の子よ。私が詳しく説明しよう、どうもレムには説明が無理なようだ。】 目の前で天使は『そんなことないですよー説明くらいできます…多分』とか呟いているが、声は無視して説明を続けてくれた。 どうやらこの声は世界の創造主、神様らしい。何故声だけしか聞こえないのかというと神様は基本的に姿形はないそうだ、目の前にいる天使も人間がイメージしている形をとっているだけで実際に羽やらもないし、まず人の形ではないみたいらしい。詳しくはよくわからないが… その神様がいうには創造主の役割に寿命を決めるというのがある、生命を創った時に神様がひとつひとつ決めてレムという目の前の天使がその器に入れていく。 その際にあろうことかレムが決められた寿命を私と別人をあべこべに入れてしまったらしい…神様が気づいた時には既に器と寿命が融合してひとつの魂になっていた。そうなってしまうと下手に創りなおせないらしい。輪廻に影響がでて他の者までおかしくなるとか(正直難しくてわからんかった) 現実世界では急性心不全で眠るように亡くなったらしい…享年28歳とか(泣) 【まぁそういう訳でそなたの寿命が当初より極端に短くなってしまった。 もともとは長く生きられる筈だったので、もし望むならば新たな世界であれば転生する事もできる。 望まないのであれば輪廻の輪にそのまま組み込まれる形になるが…どちらを選ぶ?】
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