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頭を抱え、この世に絶望した!と言わんばかりの地面ローリング(転がる)をし出そうと項垂れる広太を、慌てて宥めたモジャの行動はなんとも素早く、最早条件反射の領域だった。
「思春期だったんですよ…粋がりたい思春期だったんスよぉぉぉ…」
「え、あ、そっ、そうなんだ! その、カッコ良かったよ。うん…!」
両手で顔を覆い、弱々しく左右に振るその姿はあまりにも悲惨で、思わず引きそうになる自身を必死に留めつつ、宥め役に徹する。
今まで狡い事ばかりで、ある意味人を労ることを知らなかったモジャが、初めて人を心から心配し、宥めた瞬間だった。
…それも、本人達の知らぬとこだが。
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