10271人が本棚に入れています
本棚に追加
偽善者主人公様は、ミーシャを囲む人達をゆっくりとミーシャから離れさせながら、こちらに向かってくる。
今、俺の横にいつの間にかいるティナの表情が、だんだん嫌そうになっていく。
つーか、本当にいつの間に俺の横に居たんだろうね?
まぁ、別にいいけど…
ミーシャの表情は、こちらからは見えないが、ミーシャの周りの雰囲気が悪くなってきてる気がする。
「ミーシャさん。大丈夫だった?」
何故か助けた気になりながら、ユウはミーシャに話し掛ける。
確かに、周りの奴らは消えたけど、お前らが来たら意味ないじゃねぇか……
多分、自分が嫌われてるのがわからないんだろうな。
本当に愚かなり。
「う、うん。ありがとう。ジェントル君」
「ううん。こんなの普通だよ!」
そう言ってから、ニッと笑う。
普通なら、ユウの横で顔を朱くしている取り巻き達と同じ現象がミーシャとティナにも、見られるんだが、二人の表情は…
「…………」
「う、うん。そうだね…」
ティナ…無表情。
ミーシャ…引き攣った笑顔。
うん。
ティナとミーシャって、異常だな。
最初のコメントを投稿しよう!