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「ありがとう、許してくれて」
泉が感極まった声で言い、目にはうっすら涙が浮かんでいた。
小夜子は下を向き、小さく肩を震わせている。
小夜子の震えは少しずつ大きくなり、嗚咽が始まった。
「いつかは……絵美にいつかはバレると思ってた……。でも心のどこかで、私の本音を知って欲しい!って気持ちもあった……」
小夜子は泣き声混じりに語っていた。
「絵美から『警察に行く』ってメールが届いて、私の気持ちは焦りと怯えと後悔に変わった……。自分のやったことが恐くなって、どうしよう、どうしようって……」
一人では不安を抱え切れなくなった小夜子が、自分の罪を泉に打ち明け、相談した事情も明らかになった。
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