私を憎むのは誰？

不気味なメール【１】

そして二つ目のラッキーは、私の旅エッセイが発売されたこと。

約一年前のバックパッカー旅行記をブログに綴っていたところ、出版社からのオファーが来て書籍になった。

『２０才の美人女子大生が超過激な貧乏旅行！』

自分では赤面するようなキャッチコピーが、書籍の帯に付いた。

そのコピーのおかげなのか、エッセイは予想以上の売れ行きで……。

私は有頂天の極みだった。

だから無意識のうちに、いい気になっていたのかもしれない。

そして悪気は全然なくても、もしかしたら誰かを傷つけていたのかもしれない。