story_1 ありふれた

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ドス黒く焦げた、かつて卵焼きだったであろうものが俺の目の前で呻きを上げている 「…………フライパンが悪いんだ」 そうだ俺は悪くない、フライパンの調子が悪いだけだ。 「予想外に時間をくってしまった……とりあえず洗うとしよう」 十分経過 「キレイだ……まるで愛子さんの瞳のごとく……」 完璧だ。俺は料理はどうやら下手らしいが、洗い物に関しては小さい頃から母親に手伝わされていたからな、洗い物だけは自信がある、余談だが、先日ついに母の作った洗い物検定の一級を獲得した。しかしいまはそんなことはどうでもいい、飯だ、えぇい!たしかこのタンスのなかにお菓子が入ってたはず…… ガサガサ 「あった!……それと奥に見えるアレは……!俺の好きなプッキーじゃないか」 ガサガサガサガサ 「おぉ……また会えたね、プッキー」 よし、目当てのものは揃った キィ……ドンッ 俺はタンスの戸を閉め…… 「じゃあ……いただきま ズダダダダダダン! すぅおおぉ!」 なんだなんだなんだ今のおとは……階段の方から聞こえてきたような…… 行ってみよう……
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