夏休み

4/9
前へ
/9ページ
次へ
適当に開いていた本を閉じ、窓の外の青い空に目を向けようとすると、 「やす!久しぶりね。」 ・・・満面の笑顔の女の子と目が合った。 黒い長い髪とセーラー服の目の前の少女は、俺より3、4歳年下だろうか。と言うか、 「・・・誰?」 どうして俺の名前を知っているのか。そう聞こうとすると、 「ところで、今日はひま??」 急に話題を変えられてしまった。急すぎて、意味がわからない。 とりあえず関わってはいけないような気がして、「忙しいので。」とだけ言ってその場を去ろうと立ち上がる。 「嘘つかないー。ねえ、今から私に付き合ってよ。」 「何で俺がーーっ」 言うが早いか、彼女は俺の腕を掴んで図書館を出た。 「私、なつみっていうの。なつって呼んでね。それじゃあ、出発!!」 振り返って笑顔で自己紹介をする彼女?なつが何だか気になってしまい、結局ついていく事にする。 なんだか懐かしいな、と思ってしまった。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加