番外編1

8/16
前へ
/878ページ
次へ
「? くるみちゃんの友達? こんちは」 「! あ、幼馴染で………。豊田紗織…」 初めて、会話する。 まさか “くるみの幼馴染”として 話すことになるなんて…。 「あ、知ってる! 見たことある。バスケ部だよね?」 「あ、…うん」 「福田です。よろしくー」 知ってる。 てか、 福田くん知らない人とかいないから。 「あ、ねえくるみちゃん。今日昼一緒に食べない?」 「べ、別にいいけど…」 「アハハ。やったー」 嘘。 この人が、くるみの彼氏? 嘘でしょ。 確かに くるみは可愛くて、秀才で いつも男子に密かにモテてたけど。 「じゃあまたお昼にね」 「!」 そう言って くるみの頭を撫でた彼。 ああ。 好きなんだって 本当なんだって、実感させられた。 「…………あの人だよ。彼氏」 「……そっかぁ…」 まじで言ってんの? 彼氏が あの、福田くん?? 遊ばれちゃえばいいのに。 正直、 そう思ってしまった。
/878ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1639人が本棚に入れています
本棚に追加