番外編1

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なんて 最低だよね。 「そっか、よかったね!」 「……うん。」 「今度話しっかり聞かせろー♪」 照れて もじもじする… あたしの幼馴染。 ふたりは とびきり可愛い彼女と 爽やかなイケメン彼氏で 学年でも注目を浴びた。 「今日も涼介が迎えきてくれるから」 「…………そっかぁ。ラブラブだね」 「そっかなぁ」 ふたりは とても仲が良くて うらやましい限りだった。 それに、 このふたりは どう見ても……… 「くるみぃ」 「あ、涼介きた」 「ごめん。お待たせ」 そう言って くるみの頭を優しく撫でる。 ほら、また。 あんなに優しく笑うんだもん。 涼介くんの方が くるみを、溺愛してる。 誰が見ても、その通りだった。 「豊田さんも、こんちは」 「あ、……うん。こんにちは」 “うん”って。 変な返事。 もっと他になかったの? 「…………」 楽しそうに笑うふたりを見て うらやましい通り越して 日に日に、妬ましくなった。
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