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「涼介ぇ」
「ん?」
夏、真っ盛り。
もうすぐ夏休み。
俺、頭はあんまりよくないけど
べつに、こまってない。
とりあえず
補習だけは、免れたい。
彼女もできた。
もうすぐ1か月。
得意なこと、バスケ。
好きなこと、バスケ。
別に
至って普通。
なんらおかしいことは
なかったはずだったのに。
「あれ、おまえの彼女じゃね?」
「は」
コンビニで
ジャ○プを立ち読みしていた時
ガラスの向こうに……
「………。ほんとだ」
間違いなく、俺の彼女。
そうそう。
もうすぐつきあって1か月のね。
おかしいな。
今日は
女友達と会うって言ってたよね。
「アレ、手ぇつないでるよね」
「……そう見えるけど」
順調なはずだった。
至って俺は
平凡かつ楽しい毎日を送っていた。
それなのに。
福田涼介、中学二年生。
俺はいったい何を間違えたんだろう。
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