番外編2

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「ぶっちゃけさぁ、恋愛なんて気の迷いじゃん?」 「………ふぅん?」 それからというものの… 俺は 毎日のように、遊んでいた。 単純にラクだったし 楽しくないわけでもなかった。 存在意義のない 友達と、遊び歩くことは。 「………涼介くんは? 恋したことある?」 「あるよ、そんくらい」 「それも全部、勘違い」 ある日、 合コンで出会った女が言った。 まるで占い師のような口ぶりで。 “ときめきも、愛情も 一時の気の迷いで、勘違いにしか過ぎない” “いつか、簡単に冷めてしまう” と。 寂しい考え方だと思いつつも 妙に納得できた。 「恋愛なんて、全部気のせいだよ。涼介くん」 「………かもね」 「恋は盲目って言うでしょ? 見えなくなってるだけなの」 俺の周りには 変な女ばかりだった。 どいつもこいつも 俺に、余計なことを教える。 俺は、 どんどん普通の恋愛から遠くなる。 本当は 普通の恋愛がしたいだけだったのに。
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